所属先企業から交付される報奨金は、“一時所得”として所得税が課税されます。ところで、オリンピック報奨金は、現在は所得税の非課税となっています。

オリンピック報奨金は平成4年の冬季アルベールビル大会から支給が開始されました。同年夏のバルセロナ大会で当時中学2年生の岩崎恭子さんが200m平泳ぎで優勝した際に、一時所得として課税されました。金メダル報奨金にまで課税されることを反対する猛烈な世論が沸き起こりました。これを受けて平成6年税制改正でスポーツ振興を奨励することを目的として、日本オリンピック委員会、日本障碍者スポーツ協会及び委員会・協会加盟競技団体で政令に定めるものがメダリストに支払う報奨金については所得税の非課税となった経緯があります。

ところで、マラソン日本新記録に対して日本実業団陸上連合から1億円の報酬が支給されますが、こちらは日本オリンピック委員会の加盟競技団体ではないため、“一時所得”として所得税が課されます。

さらに、所属企業の社長が個人として報奨金を支給した場合には、贈与税が課税されます。スポーツ振興を目的とする報奨金制度が広がれば、世論を受けて課税関係も変わる可能性は十分あるでしょう。

 

【写真の解説】イタリア南部の保養地ソレントです。残念ながら多くのツアーでは街には立ち寄らず、写真スポットでトイレ休憩するだけです。本日は道中で山火事があり現地情報収集のため偶然小休止となりました。(2015年9月撮影)

左手の断崖の上の街は風光明媚な保養地として著名なソレントです。イタリア南部に位置するナポリ湾を南南東へ約30km、ソレント半島の北海岸にあります。ナポリ・カプリ島・アマルフィ・ポジターノ・サレルノなどへ多数のフェリーが運航されています。

カメラを右に振るとこれまで進んできた道の先は、ナポリに通じます。

ソレントは、Intarsia(インタルシア)という寄木細工の伝統工芸があります。非常に繊細な加工技術に目を奪われます。

職人さんに英語で写真を撮らせて欲しいと頼むと快く応じてくれました。笑顔が素敵な職人さんでした。

店のオーナーによると年に数回日本の複数の都市を巡って即売会を開催しているそうです。確かに繊細な描法は、日本人好みですね。来年は京都を皮切りに行脚するとか。思わぬところで日本との結びつきを発見しました。

箱根寄木細工と異なり、様々な色の木材を組み合わせた絵を描くのが特徴です。