100店を越えるラーメンチェーンは、基本的には公開企業です。しかし、加盟店の店舗数が300店舗以上と概数でしか把握されていない未公開企業として、椿食堂管理有限会社を本部として展開している「ラーメンショップ(通称ラーショ)」があります。歴史を紐解くと開業は実に1960年代まで遡る老舗で、赤字に白抜きで“うまいラーメンショップうまい”と記された看板を本州、四国、九州と広範囲な地域の国道や産業道路沿いに見ることができます。 60年近くも高い人気を誇る特徴は、成分の分析ができない特製醤油、醤油の旨さを引き出す背脂、昆布と鰹節を加えた豚骨スープで構成される “豚骨醤油”です。もう一つの大きな特徴は、加盟店間における統一や統制の意志が強くなく、緩やかな連合体という組織であることです。本部による調理方法の伝達と麺・タレ・丼の提供が行われ、売上高に応じたロイヤリティの徴収はない模様です。また、全ての食材を本部からの仕入する必要もありません。

さて、60年に渡って店舗が承継されて繁盛している理由は何処にあるのでしょうか?          ① 精密な分析装置を使用しても成分が解らない特製醤油は、ノウハウをブラックボックス化していること                                ② 加盟店を統制せずに緩い連合体とすることで、各店舗が独自色を出すことで常に進化し、お客様のニーズの変化に応えていること                                       ③ ロイヤリティの負担が小さいこと(=本部丸儲けではないので帰属意識も高まる)           ④ リピーターが自分の家族を連れて行くことで、ファンを増殖させてきたこと             ⑤ 塩味と脂分が濃くなく、老若男女が楽しめること

60年を誇る業歴は数々のトピックスを生み出します。                                               ① 横浜家系ラーメンの元祖である吉村家の創業者は、ラーメンショップで得たノウハウを独立に繋げられたそうです。                                                              ② 琴奨菊関は佐渡ケ嶽部屋に入門した時からの馴染みで、決まってねぎラーメンと餃子2皿と卵を注文するそうです。                                                         ③ ラーメンショップ(岡津店:横浜市泉区岡津、麻溝台店:相模原市南区麻溝台)は蕎麦・うどん・カレーライスも併売しています。                                                                                  ④ ラーメンショップを愛する方々約3千名で構成される「ラーショ友の会」が存在するのは、食べ比べができることも要因かと思います。

【ラーメンショップ岡津町店】平成27年にファミリーマートの空き店舗をそのまま利用した、ラーメンと蕎麦うどんを併売している珍しいお店です。店内は横に長く、非常にゆったりとしています。
【ねぎラーメン中+味玉】初めての利用で、盛りの多さを知らずに中盛り(1.5玉)を頼みました。胡麻油と“クマノテ”と呼ばれる独自の調味料がかかった白髪ねぎも特徴の一つです。ねぎラーメンのチャーシューは、ねぎと一緒に食べられるように細く切っています。
【チャーシューメン+味玉】チャーシューが6枚しっかりのっており、肉の下にねぎが隠れています。
【味噌チャーシューメン+味玉】スープの色では、豚骨醤油と味噌の区分が難しいです。味噌よりも豚骨が前面に出ている印象があります。
【ねぎラーメン+海苔増し】海苔が10枚ものっており非常に写真映えする一品です。深谷ねぎのシルエットもはっきりと見えます。当日は味玉が昼過ぎに完売でした。