確定申告時期は、年度末の繁忙期と重なって税務署へ出向くことができないという方はいらっしゃると思います。医療費控除等により所得税の還付を受けることができる期間は、申告期限から5年以内です。複数年分の医療費控除を受ける場合には、医療費の支払年ごとに申告書を作成する必要があります。
3月15日以降は税務署も繁忙期を終えていますので、ほとんど待たずに手続ができます。この混雑を避けるため、毎年3月16日以降に確定申告を行っている申告上手な方もいらっしゃいますが、還付時期が遅くなりますのでご留意下さい。

医療費控除でご留意していただきたい事項は次の通りです
①医療機関までの交通費は、公共交通機関かタクシーによる利用分は対象となります。自家用車による通院費用は、医療費控除の対象となりません。
②ドラッグストアで購入した家庭薬も医療費控除の対象となります。この場合、領収書ですと家庭雑貨と判別できないため、レシートの交付を受けて下さい。
③扶養していない同居親族に係る医療費でも合算して医療費控除を受けることができます。
④マッサージに係る費用は、基本的に“あん摩マッサージ指圧師”、“柔道整復師”、“鍼灸マッサージ師”の国家資格を有する者による治療によるものが医療費控除の対象となります。一方、“アロマセラピー”や“足つぼマッサージ”のようなリラクゼーションや宿泊先でのマッサージは対象外となります。

160327相続・財産管理vol.22