ゆうちょ銀行の貯金(=通常貯金+定額貯金)は預入限度額が13百万円に設定されています。これを超えると利息が付利されない「振替貯金」(上限なし)で管理されます。また、ゆうちょ銀行から「ご利用限度額超過のお知らせ」が預金者へ郵送されます。

政府の郵政民営化委員会(岩田一政委員長*1)は、12月26日に通常貯金13百万円とは別枠で定期貯金13百万円を預入限度額に加算する方針を示しました。郵便局時代から民間銀行と郵貯との間では民業圧迫を巡る議論が繰り広げられてきました。預入限度額は長年10百万円とされてきましたが、2016年4月に13百万円に引き上げられ、さらなる拡大案となっています。今回の改正理由は、預金者の利便性を確保することと「ご利用限度額超過のお知らせ」の郵送費用と貯金預け替え要請の電話対応の人件費軽減です。

ゆうちょ銀行は小泉内閣以降民有化によりどのような業務形態となるのか、グランドデザインが描かれないまま民間金融機関との調整が引き伸ばされています。貸出業務がもし解禁されれば、中小企業向け融資で民業を圧迫しましょう。政府が87%も株式を保有しており、特に高齢者にとっては政府保証のあるゆうちょ銀行の信頼度は圧倒的に高い点も地方銀行の大きな不安材料となります。様々な矛盾点を抱えたまま政府主導でゆうちょ改革が進みます。

ところで、ゆうちょ銀行のペイオフはどのように設定されているのでしょうか?ペイオフは通常貯金と定額貯金の合計額が10百万円までは保障されます。現行の限度枠の13百万円まで預入していた場合には、3百万円は保障対象外となります。26百万円まで限度額が引き上がれば16百万円そのまま保障対象外の金額が膨らむこととなります。政府が株式を放出して完全民営化となった場合に、ゆうちょ銀行から貯金の流出が進む可能性があります。

*1岩田一政委員長は、経済企画庁の調査官を経て小泉内閣時代に東京大学教授から日銀副総裁に任官され、外部エコノミストの登用が大きな注目を集めました。完全民営化されたゆうちょ銀行のあるべき姿をどのように考えられているのでしょう。

【イタリアの金融の街、ミラノの公共交通】ミラノには地下鉄、トラム、バスと公共交通は複数あり、網目のように巡らされています。トラムの路線も非常に数多くあり、何度もカメラチャンスに恵まれました。

【線路の間の芝】鹿児島市電と同様に線路の間に植物が植えられています。#4000番代は数多く見られた車輛です。

【勘違い】スフォルツァ城前の広場で停車している電車の前で、ポージングし続ける中国人。邪魔なんだけど・・・・。きれいな曲線の車体は、まさにヨーロッパ調です。

【非冷房車①】運転席部分が1人乗りとなるよう両端が細く尖っている馬面が特徴です。

【非冷房車②】最後部は車掌室のせいか造りが簡素です。終着駅ではぐるっと旋回することにより、常に先頭車輛は一定となります。

【連接車輛】ドアは進行方向右側だけに設置されています。

【新型車輛】並木の下の専用軌道を進む#7000番代。

【スカラ座の前にて】旧型車輛を捕えることができたのは、スカラ座の前でした。窓が大きくとてもエレガントで、広告も遠慮がちなサイズが嬉しいです。