高知県南国市から吾川郡いの町までを結ぶ土佐電鉄は、現在では最古の路面電車で、かつ25.3kmという最長の営業距離を誇ります。高知市は人口30万人を誇る都市で、路面電車は年間431万人が利用する公共交通機関として確固たる地位を築いています。高知県第ニ位の利用客数の駅は電停はりまや橋駅で、通勤や高齢者の足として重要です。
ところで、土佐電鉄の経営状況は、地方自治体からの補助金によりようやく黒字を確保している状況です。そのため新型車両は4/60に過ぎず、1950年代の車両が47%を占めています。また、旧型車のうち8両は非冷房車で、夏季は運行出来ません。旧型車両は構造が単純な機械式で、部品が製造中止となっていても自社工場で職人が部品を削り出して自作するノウハウを有しており、究極のリサイクルが成立しています。一方、最新の超低床車両は、1両2〜4億円と高額で、車両更新は経営の足元を揺るがす要因となります。車両の更新を先送りして、必要最低限の設備投資により安定的な運行を第一にとする身の丈経営を踏んでいます。公共交通機関の黒字化は非常に厳しく、公器として堅実な経営を進めています。
古い車両と落ち着いた街並みとの組み合わせは土佐電鉄の魅力の一つです。豊かな食文化が楽しめる高知の認知度がさらに向上することを期しています。

【創業】明治37年7月8日(最古の路面電車は明治27年設立の京都市電ですが、現存している最古は土佐電鉄です。)

【営業路線】伊野線(はりまや橋〜伊野 11.2km・34駅)、御免線(はりまや橋〜御免 10.9km・33駅)、桟橋線(高知駅〜桟橋通五丁目 3.2km・8駅)の3路線で構成されています。

【保有車両】
200形(10両):昭和25〜29年製造
600形(28両):昭和32〜39年製造
700形(3両):昭和46年山陽電鉄より転属・昭和33年製造
800形(4両):昭和46年山陽電鉄より転属・昭和34年製造
590形(2両):平成17年名鉄より転属・昭和32年製造
100形(1両):ハートラムI・平成14年製造
1000形(2両):昭和56年製造
2000形(3両):平成12年製造
3000形(3両):ハートラムII・平成30年製造

【県庁前】高知城を横目で通過する608号機(やなせたかし記念館号)。

【県庁前】文殊通行の新標準塗装の624号機。

【梅の辻】1971年山陽電鉄から譲渡された702号機。梅の辻を出発して高知駅へ向かいます。

【梅の辻】鏡川橋行の603号機(コカ・コーラ号)

【梅の辻】潮江橋を渡る619号機(日野自動車号)。高知日野自動車は土佐電鉄の株主です。

【はりまや橋】桟橋通五丁目行の702号機。沿道の一部は緑化されています。

【はりまや橋】領石橋行の801号機。一旦左に曲がります。

【はりまや橋交差点】801号機のサイドビューを追い求めます。側面に青色のラインが描かれていないことが寂しさを感じます。

【はりまや橋交差点】いの町行の612号機(でんのすけ号)。交差点の奥に桟橋通五丁目行きの609号機

【はりまや橋】渡り線で方向転換し東へ進みます。

【堀詰】鏡川橋から折り返してきたごめん行きの603号機(コカ・コーラ号)。手書きの大きいヘットマークが目立ちます。

【はりまや橋】603号機と領石橋行の802号機と高知駅行の1002号機が交錯します。

【はりまや橋】領石橋行の802号機が渡り線で方向転換します。奥は603号機。

【はりまや橋】鏡川橋行の601号機。奥は802号機。

【はりまや橋】桟橋通から回送されたごめん行の1001号機。お気に入りの配色です。