ゆうちょ銀行は、メガバンクに比して利便性が高く年金の入金口座を初めとして都市部でも利用率の高い金融機関です。金融機関では唯一旧郵政省所管であったことから、特に相続手続に際して他の金融機関と利便性が異なる点が散見されます。予め対策できることもありますので、留意事項をお知らせします。
①口座の残高確認方法
通常の金融機関は、同一名義の口座番号を勘定システムを通じて照会する機能(名寄せ)を行うことができます。この機能により同一金融機関の全ての支店の口座の有無を金融機関側が確認します。
一方、ゆうちょ銀行は、預金者側から口座番号を指定すること必要があります。守秘義務が徹底されていますが、本人以外の親族にとっては面倒な管理方法です。ゆうちょ銀行は、残高証明書の交付申請を行う前に、口座の有無を確認する申請により全ての口座番号を把握することができます。
②相続におけるゆうちょ銀行の貯金の払出方法
ゆうちょ銀行の貯金を相続に際してご相談人へ資金移動する場合、ゆうちょ銀行に口座がないときは、他の金融機関へ送金はできず、ゆうちょ銀行の窓口での換金化を要する証書の交付となります。
③ゆうちょ銀行の利用状況
ゆうちょ銀行は、住宅地にもATMを有し、特に年金の入金口座としての利用率が高い金融機関です。ご主人様が口座を有している場合は、奥様も将来に備えて口座を保有してされることをお勧めします。
④利用頻度の低いゆうちょ銀行の整理
上記①②の通り、口座管理の融通性に乏しいので、普段利用されておらず。預金残高が積み上がっているだけであれば、お元気なうちに他の金融機関へ移すこともご検討下さい。預金口座の統合も財産管理の一つとなります。
【善光寺の御開帳】
長野の善光寺は、7年に一度ご本尊のご開帳が催されます。昨年はコロナにより順延となり、令和4年の開催となりました。その荘厳さと歴史の重さに圧倒されます。期間は4月4日から6月29日までの87日間です。15時頃まで拝観時刻を遅らせると待ち時間が少なくなりました。