箱根登山鉄道は、2021年3月21日に旧型車輌109号が引退しました。春以降、コロナ禍が収まらず観光客は激減。非常事態宣言が解除されてからも、観光客は専ら自家用車での来訪となり、箱根登山鉄道の乗降客はまばらです。箱根観光の特徴の一つは、登山鉄道〜ケーブルカー〜ロープウェイ〜海賊船と乗り継ぐ楽しみが挙げられます。登山鉄道からの車窓風景は、急勾配と急カーブも相まって変化に富んでいます。スイッチバックが3箇所もあるのは他に類を見ません。コロナ禍が落ち着きましたならば、ぜひ箱根登山鉄道を利用して、強羅で下車して強羅公園で一服し、名物の黒玉子の大涌谷を堪能し、富士山が眺望できる芦ノ湖へ足を延ばして下さい。

≪箱根登山鉄道≫

標高14mの小田原駅から541mの強羅駅までの15kmの区間を結ぶ、国内唯一の登山鉄道です。箱根湯本から宮ノ下までの間に12のトンネルを有します。入生田駅から強羅駅までは国際標準軌の1,435mmで、小田原駅から箱根湯本駅までは小田急線が入線するため狭軌の1,067mmです。入生田駅と箱根湯本駅の1区間は三線軌条が敷設されています。

 

【箱根湯本4番線ホーム】 車両を折り返し使用せずに車庫へ回送する際に4番線ホームが使われます。本日は、団体車両の乗車で使用されます。

【箱根湯本駅での邂逅】 4番ホームに車庫に回送する新型電車が入り、一瞬ですが3色が揃いました。

【塔ノ沢駅】 2両編成の団体電車が侵入してきました。奥に山桜が見えます。

【出山信号所】 出山信号所は塔ノ沢駅と大平台駅の中間の北斜面に設置された最初のスイッチバック。

【大平台駅】 惜別サボは2月13日から3月21日に掲げられました。

【上大平台信号所①】 3番目のスイッチバックで、進入路がきれいに見渡せます。

【上大平台信号所②】 信号所の交換時に待ち時間のある下り電車では、運転手と車掌が言葉を取り交わします。

【大平台隧道】 80‰の勾配を駆け下ります。

【団体貸し切り】 最終日の前日の3月20日は団体貸切電車が設定され、特製の横サボが装着されました。

【宮ノ下】 宮ノ下駅のホーム端から80‰の勾配を駆ける上り電車が狙えます。

【LAST RUN】 高品質のポスターはファン垂涎の的です。

【出発進行】 宮ノ下駅を出発して80‰の勾配に挑みます。

【表示灯】 一つ一つの部品に愛着を感じます。

【小涌谷~宮ノ下】 浅間山踏切付近は下り電車はカーブ、上り電車は直線が狙える撮影ポイントです。

【半径30mの急カーブ】 宮ノ下~小涌谷と小涌谷~彫刻の森には、山麓に沿う半径30m急カーブが複数あります。

【彫刻の森のアウトカーブ】

【惜別のボード①】 強羅駅に設置された惜別のボード。冷房がなく、夏は不評な老兵でしたが、その労を労う声は後を絶ちません。

【強羅~彫刻の森】 ホテルが立ち並ぶ強羅温泉を真っすぐ疾走します。

【惜別のボード②】

【強羅駅1番線】 団体のため1番線に入線。写真撮影に絶好の停車位置です。

【エピローグ】 塔ノ峰隧道へ進入する109号機。塔ノ沢から箱根湯本までの間にも3つトンネルが連なります。