①“名義預金”とは?

“名義預金”とは、子や孫名義の預金の通帳や印鑑を本人に渡さずに自らからが管理している預金を指します。名義人の意思で預金を下すことが出来ないことから、管理している者に帰属するものとして取り扱われるので、十分留意する必要があります。

②“名義預金”はどのようにして発覚するのか?

税務署は、相続の事実が生じたことを葬儀の式典や不動産の相続登記手続を通じて把握します。相続税の申告書が提出されると、調査官は記載事項に誤りがないか確認作業を行います。銀行取引は、『残高証明書』や通帳(写)が添付されていれば、当然個別取引を確認します。申告書に通帳(写)が添付されていない場合や不自然な取引があれば、調査権限の元で金融機関に対して預金者の取引履歴の照会依頼を行います。金融機関は、税務署の指示に従って預金者の取引履歴を提示します。基本的に、過去10年間の取引データを保存しています。

この取引履歴から資金異動(送金先、送金日、金額)状況を把握し、非日常的な取引を辿って名義預金と想起される口座を限定します。

③“名義預金”が発覚するとどのような事態となるのか?

“名義預金”と想起される口座があるという疑義が生じた場合には、税務調査へと発展します。調査官は意図的に相続税の申告から除外したのか、何も知らされずに結果として申告漏れとなったのかは斟酌しません。税務調査は、箪笥、押入れ、戸棚、本棚、戸袋、貸金庫と室内の保管スペースは全てチェックして、通帳と印鑑の所在を確認します。

当職も過去80件程度の相続税申告書を作成しましたが、“名義預金”の存在をご相続人様が知らされていなかったケースは1件のみです。被相続人様と相続人様とは養子関係にあり、同居していなかったことも遠因であるかと思います。“名義預金”に関するお問い合わせも過去3件ありますが、いずれもご祖母様がお孫さんのために預金口座を作っていたものです。早急に娘さんへ通帳と印鑑をお渡しするよう依頼しました。

相続の税務調査は、申告漏れがあることを前提に行われるので、調査官もかなり高圧的な態度で挑んできます。このような事態を招かぬよう、“名義預金”は一刻も早く整理すべきです。

④何故子や孫の預金口座を自ら管理するのか?

昨今では、預金口座に際しては、未成年者でも本人確認を求められるので、勝手に開設することはできません。15年前であれば、預金口座も証券口座も親族であれば本人確認の手続が省略されて開設可能でしたので、知らぬ間に“名義預金”が開設されている可能性があります。

子や孫が遠隔地に住んでいるので小遣いを渡せない、将来の学費に充ててもらうため、直接渡すと直ぐに消費してしまう等の理由から預金口座を管理されている方々は、早急にご本人か保護者へお渡し下さい。

⑤贈与証書の雛型と管理方法

贈与証書は、受贈者と贈与者の双方の合意がなければ成立しません。また、受贈者が未成年者である場合には、贈与証書の効力がないと判断される可能性もあるので、保護者が代わって署名捺印します。

贈与証書は2通作成し、受贈者と贈与者の双方で保管します。預貯金の贈与では、印紙税の非課税文書ですが、不動産の贈与の場合には200円の印紙が必要となります。

160730睡蓮①

水蓮ではなく“睡蓮”です。朝は花が開き、夜には花を綴じることを繰り返すことから睡眠する蓮を意味します。

160730睡蓮②

水面より高い位置で咲く種類は、基本的に熱帯種です。また、温帯種には青や紫の花がありません。

160730睡蓮③

水面に咲くのが“睡蓮”、水面より上の方で咲くのが“蓮”です。水面より数センチで咲くものは温帯種です。

160730睡蓮⑤

次から次へと花を咲かせますが、花の寿命は3日と短いです。

160730睡蓮⑥

この撮影を通じて、赤、黄、青、白と花の種類が多いことに気づきました。

160730睡蓮⑦

花の直下に別の蕾が寄せ合うようにあります。2連で咲くともっと美しいでしょうが。

160730睡蓮⑧

蓮と同様に上から見ることができる花は限られています。雌しべも非常に色鮮やかです。

160730睡蓮⑨

画面上に3つ以上の花を一度に撮れる角度は非常に限定されています。 蓮と睡蓮との相違点の一つは、蓮の葉はまあるい形をしているのに対して、睡蓮は切り込みがあることです。