「日本酒ふじひら」は能登半島を中心とした選りすぐりの魚介類が堪能できる割烹です。立冬を迎えると石川県のズワイガニが解禁となり、オスは「加能蟹」、メスは「香箱蟹」というブランド名で出荷されます。生きたままのズワイガニをお店スタッフ総出で身をほぐし、茶色の「外子」とオレンジ色の「内子」とを甲羅に盛ります。水産資源保護のため、香箱蟹は漁期が短く12月29日に終了します。さらに、今年は水揚げ量が少ないので貴重な冬の味覚となりました。しかしながら、能登の冬の恵みは河豚・平目・鰤・鮟鱇・真鱈・真鯖・メギス・甘えびと揃っておりますので、是非ご堪能下さい。

屋    号:横浜紅葉坂 日本酒ふじひら

住    所:横浜市中区花咲町3-96

電話番号:045-341-3771

営業時間:17時半~23時 土日祝日16時~22時

定 休 日:月曜日、隔週火曜日(要予約)

【先鋒】 岩手県花巻市 酉与右衛門(よえもん) 直汲み 亀の尾 純米無濾過 生原酒。香箱蟹の特に外子の風味を引き立てるには力強さが求められます。一応90ccが規定量ですが、日本酒と肴のバランスが崩れてお替りしました。

【前菜①】 蕎麦の実。一つ一つきれいに表皮が処理されており、蕎麦の甘味と風味が楽しめます。まさに蕎麦前で、がつんという感じの日本酒が合います。

【前菜②】 日本海の赤い宝石箱。料理の順番では前菜ですが、いきなり主役の登場です。来年以降、年に1度は愉しみたい一品に加わります。ちなみにレモンは因島産です。

【ブレイク】 カウンター席は大将の所作を拝見できることが嬉しいです。

【次鋒】 神奈川県茅ケ崎市 天青 千峰 純米吟醸。

【お造り】 船上神経〆鮮魚3種盛り合わせ。左から鰆・縞鯵・甘海老。

【五将】 愛知県津島市 長珍 特別純米。明治元年の創業時には屋号を「提灯屋」としていましたが、勘違いも多かったので改名した歴史ある酒蔵。燗酒とすると甘味と深みが出てきました。

【焼き物】 牡蠣味噌田楽。牡蠣と葱と味噌の調和が素晴らしい一品。

【中堅】 京都市 蒼空(そうくう) 純米 美山錦。

【蒸し物】 鰆東寺蒸し 粟麩 占地 銀杏 鼈甲餡。

【ブレイク②】 今夜は満席につき、大将にお替りを注いでいただきます。

【副将】 福井県美浜町 早瀬浦 純米酒。味わい深いと同時に力強さを感じます。

【鍋】 鰤しゃぶ。見事な造形美。

【大将】 栃木県芳賀市 惣誉(そうほまれ) 生酛仕込 特別純米。これら日本酒の選考は、大将の献立に合わせて「唎酒師」が選りすぐります。新しい出会いが楽しみです。

【珍味】 鮟肝ポン酢。

【ブレイク③】 盛り付け作業も目に焼き付けます。

【食事】 鍋出汁使用 うどん。岩海苔が深みを与えてくれます。