冬の日本海は、晴れ間を見せることは少なく、北から強い風が吹き続けます。天候が良ければ佐渡は手に取るような近さですが、冬にはその姿を見せることはほとんどありませんでした。春から秋までは砂浜で佐渡を横目に見ながら陸上競技の朝練習で一走りした後に教室に入りました。冬は風が強く鉛のように重い空の向こうに佐渡の姿は見えませんでした。父の転勤で小学生時代に1年だけ過ごした新潟の海岸の風景は強く心に残っています。

「日本酒ふじひら」は、能登と佐渡の契約漁師さんにより船神経〆された魚と、これらに合わせた日本酒が用意される左党の天国です。11月からようやく日本海の魚を楽しめるようになりました。

屋    号:横浜紅葉坂 日本酒ふじひら

住    所:横浜市中区花咲町3-96

電話番号:045-341-3771

営業時間:17時半~23時 土日祝日16時~22時

定 休 日:月曜日、隔週火曜日

【先鋒】 広島県東広島市西条 『亀齢』 広島八反 辛口純米生詰酒。

【前菜】 牡蠣、岩海苔、エリンギ、茶碗蒸し・蓮根金平・阿部鶏燻製。玉子と一体化した牡蠣が旨味を増して、広島産のお酒が引き立て役になります。

【次鋒】 静岡県掛川市 『開運』 特別純米酒

【お造り】 真鯛・本鮪・うちわはぎ・あおりいか(船上神経〆 佐渡産)。口の中で真鯛が溶けていきます。

【五将】 福岡県久留米市 『旭菊』 大地 特別純米酒

【焼き物】 寒鰆西京焼き 蕪甘酢漬け。身の引き締まった鰆の旨味が凝縮化されています。

【中堅】 石川県 『竹葉』 しぼりたて生原酒

【煮物】 鰤大根 青菜 柚子。塩味の鰤大根は透明感があって奥行きの深い味わい。

【副将】 宮城県栗原市 『錦屋』 情熱 純米吟醸 山田錦

【鍋】 寒鰤しゃぶしゃぶ 白菜 葱 春菊 きのこ。身の締まった極上の寒鰤はこの食し方が一番

【大将】 滋賀県竜王町 『松の司』 純米大吟醸 ブルーラベル

【強肴】 香箱蟹。きれいに剥かれた蟹でもこれを前にするとなぜか無口になります。

【食事】 鍋出汁使用 雑炊 お新香。寒鰤の出汁の雑炊の美味さに唸ります。

【エピローグ】