「宇和島鯛めし」は、愛媛県と大分県との間の宇和海に位置する日振島(ひぶりじま)を拠点としていた海賊が考えたとされる漁師めしです。船上では火を使えないので、切り身に醤油を付けてご飯の上にのせて丼物として豪快に食べたのが始まりです。宇和海で育った新鮮な真鯛の切り身を醤油・みりん・玉子・ごま・だし汁を混ぜたタレにつけて食べる南予地方の郷土料理です。松山市の繁華街は、炊き込みご飯の「松山鯛めし」よりも「宇和島鯛めし」の看板の方が目立ちます。10年前に内子で初めて食し、その美味さにようやく再会することができました。さらに、南予地方一帯の郷土料理「さつま」にも出会えることができました。焼いた魚をほぐしてすり鉢に麦味噌と入れて混ぜ、骨でとっただし汁に入れておきます。洗いネギ・みかんの皮のみじん切りを温かい麦飯にかけます。「さつま」の由来は諸説あり、薩摩国から伝わったという説、夫が妻を助けて作る、妻を補佐するという意味の「佐妻」からという説があります。食欲のない夏でもサラサラといただける見事な一品です。
屋 号:郷土料理かどや 大街道店
住 所:愛媛県松山市大街道3-1-1 伊予鉄会館ビル地下1階
電話番号:089-947-4600
営業時間:11時~14時半 17時~22時
定 休 日:12月30日~1月1日