「蕎麦前なくして蕎麦屋なし」とは池波正太郎の言葉です。東京の蕎麦屋は厳選された美味しい日本酒が置かれています。酒肴はシンプルで種類も少なかったので、居酒屋に対抗するには日本酒そのものの旨さで勝負するしかなかったからです。昨今の蕎麦前は、季節感溢れる素晴らしい酒肴を数多く揃えています。美味しいお店をご紹介いただきありがとうございました。 

屋      号:蕎麦前 山都 六本木店

住      所:港区六本木6-12-2 六本木ヒルズ六本木けやき坂通り1

電話番号:03-6447-1268

営業時間:11時半~14時半 17時半~23時(LO22時)

定  休  日:月曜日

【揚物】 根室の真鱈の白子天。冬の味覚の一番手です。

【蕎麦前 次鋒】 風の森 純米 しぼり華 無濾過原酒(奈良県御所市 油長酒造) 金剛葛城山系がもたらす清例な湧水による仕込水。ひたきめ細やかな口当たりと上立香に思わず唸ります。

【刺身】 熊本の馬刺し(二人前)は厚切りの赤身。

【煮物】 自家製海老がんもと冬野菜の炊き合わせはお店の定番メニュー。

【蕎麦前 五将】 王禄 純米吟醸限定 無濾過生原酒(島根県東出雲町 王禄酒造) 低温熟成を経て濃厚な旨味が口に広がります。

【温物】 地蛤と木野子の酒蒸しは、酒肴の首位打者。

【蕎麦前 中堅】 澤屋まつもと 純米 守破離(京都市伏見 松本酒造) 「原料に勝る技術なし」

【箸休め①】 蟹のコールスローは現代野球の主役二番打者。

【蕎麦前 三将】 賀茂金秀 特別純米13(東広島市 金光酒造) 原酒の旨味を維持したままアルコール度数を13度まで抑えた銘酒。

【焼き物】 島根県やなぎ水産のあおりいか一夜干し。こちらも外せない一品です。

【ペアリング】 渡辺店長は日本酒への深い造詣があり、肴の美味しさを引立てるだけではなく、宴席の雰囲気をも盛り上げます。

【箸休め②】 酒粕漬筋子 新澤醸造7%精米酒粕仕用には参りました。

【蕎麦前 副将】 酔鯨 クジララベル純米吟醸 山田錦(高知市 酔鯨酒造) 力強い酸味、広がる含み香、どっしりとした旨味と山田錦由来の上品さ。

【箸休め③】 新潟の揚げ銀杏。海外からのお客様にもお奨めです。

【十割蕎麦】 牛蒡天と大盛りの大根おろし蕎麦。酒肴を注文し過ぎて蕎麦まで回らないことも。

【蕎麦前 大将】 Time Machine1712 (京丹後市 木下酒造) 江戸時代の製法で造った酒で、食前酒にも最適な日本酒版デザートワイン。

【エピローグ】 「山都(やまと)」とは、福島県喜多方市に位置し新潟県と山形県に隣接する蕎麦の産地です。

ふる