アジア開発銀行(ADB)の定時総会が5月4日から7日までの4日間横浜で開催されました。日本での開催は10年振りで、東京・大阪・福岡・京都に次いで5回目となります。
ADBとは、アジア・太平洋における経済成長と経済協力を助長し、開発途上加盟国の経済発展に貢献することを目的に1966年に設立された国際開発金融機関です。加盟国は、域内48か国、域外(欧州・北米)19か国を数えます。フィリピンの首都マニラに本部を置き、年間約60億ドルの融資と1.8億ドルの技術支援を行っています。ADBの総裁は歴代財務省もしくは日本銀行出身者が務めており、現在の中尾総裁は9代目となります。
今回の総会では、質の高いインフラ投資を行うことで中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)との違いを明確化し、通貨危機に陥った際に、ドルだけではなく日本円を融通する枠組みの提案が行われました。ただ、日本に次ぐ出資比率である米国の理事が新政権後にまだ任命されていないことや、中国の高官の重要会議の欠席など足並みの乱れも見受けられました。
一方で、みなとみらいの国際都市としての機能を改めて実感することができました。