「成川美術館」は、4000点を超える現代日本画のコレクションを基に、1988年に芦ノ湖畔に開館しました。年3回展示替えを行い、美術館収蔵の現代日本画を展示しています。令和3年秋の企画展は、堀文子展と小田原在住の芳澤一夫展です。どちらも作品の画伯による解説が付記されており、作品により深く接することができました。企画展終了後であっても芳澤一夫画伯によるステンドグラスが小田原駅構内で、緞帳が小田原三の丸ホールで見ることができます。さらに、美術鑑賞の合間に展望ラウンジで芦ノ湖を前景とする富士の山容を眺める至福のひと時を楽しめます。
施 設 名:箱根 芦ノ湖 成川美術館
住 所:足柄下郡箱根町元箱根570番
電話番号:0460―83―6828
営業時間:9時~17時
定 休 日:年中無休
【プロローグ】 新国技館を設計した建築家今里隆氏による設計の現代的な和風建築です。
【花の八連作】 芳澤一夫画伯 2017年作。右から「秋風」・「蝶華」・「陽花」・「桜花」・「秋波」・「風華」・「月華」・「緑風」で構成されます。「横10メートルの壁面をひとつの作品として構成してみました。それぞれ独立した作品でもありますが、少し離れて見ていただき、壁面全体で何かを感じていただけたらと思います。」
【希望をもとめて】 右は芳澤一夫画伯作「Sun of Hope(太陽)」、左は同「Cosmo of Hope(宇宙)」。いずれもコロナ禍の2021年に制作されました。
【不苦労】芳澤一夫画伯作。展示作品の中で具象性が高いもの。
【文字誕生(平和)】 芳澤一夫画伯 2010年作。「人類の至上の発明は文字ではないかと思う。絵画も記号の一種であり、思いを伝えるものだが、表現の最初には言葉がある。」
【堀文子~中南米・ヒマラヤへの旅】 右から堀文子画伯 1995年作「密林の妖精」、同画伯 1997年作「ヘリコニヤと蜂鳥」
【夕霧】堀泰明画伯 2006年作。「夕霧」は17世紀の後半の当代随一の名妓で、歌舞伎では廓文章で上演されています。人間国宝の坂東玉三郎が演ずる「夕霧」。
【エピローグ】 展望ラウンジからの眺望は、この上なく雄大で、雲に隠れても見事です。