ふぐは冬の味覚の代表格です。いまさらですが、ふぐのおいしさを探ってみました。白身魚の中でもアミノ酸の一つであるグルタミン酸と核酸を構成する成分のイノシン酸が多いことがふぐの美味さの理由に挙げられます。二つ以上のうまみ成分が掛け合わせることによりうまみがアップします。また、最新の解析によりふぐ肉の甘味がアミノ酸の一種であるグリシンとリジンによることが判明しました。さて、ふぐは他の魚に比して硬い筋肉質であるため、魚を捌いて2~3日熟成させてイノシン酸の増加と筋肉質の弾力加減とを調整します。実はこの熟成時期の見極めが美味さの秘訣です。緊急事態宣言中ではありますが、今夜も大将によるすばらしい料理に堪能させていただきます。

屋    号:岩亀

住    所:横浜市西区戸部町5-177

電話番号:045-231-7683

営業時間:17時~20時(コロナ対策)

定 休 日:日曜日・祭日

最寄り駅:京浜急行戸部駅徒歩10分(横浜駅東口からタクシーのご利用が便利です)

【前菜】 左から時計回りで、菜の花の酢味噌和え・生湯葉と雲丹の鼈甲あん・ふぐの肝酢和え・からすみ蕪巻き・ふぐの煮こごり・小ヤリイカの木の芽ずし。ふぐの肝和えは鮟鱇の肝です。一品一品をじっくり味わうと2合となっていました。

【温物】 天然の鯛で出汁を引いたお椀です。鯛をあえて生の状態で盛り付けて熱々の出汁の熱で火入れをしてみようと思いました。添えてあるのは海老しんじょう・蕨・浜名湖の青のりです。しんじょうは今回白子を裏ごししたものをコクを出すために使いました。

【お造り】 お刺身はシンプルに鮪・天然の平目・金目鯛の湯引きです。

【揚げ物】 揚げ物はクリームコロッケ。ふきのとうと空豆のあられ揚げです。コロッケにはカリフラワーのソースを添えて。

【本日の日本酒】 京都市 桃の滴 特別純米酒。すっきりした味わいは料理を引き立ててくれます。

【焼き物】 焼き物は鰻とふぐの店なので一皿に。白焼きと焼きふぐ。焼きふぐは特別なことはしていません。敢えて言うならば脱水かなと。ふぐは熟成させることでお刺身・焼き・しゃぶしゃぶ・唐揚げなど食べ時が変わる食材なので。

【焚き物】 焚き物はこれから鯛同様に貝が美味しくなりますから、銚子の蛤と筍にしました。あとは春野菜のふきと茗荷を香り付けに。

【お食事】 お食事は鰻丼。

【甘味】 甘味はパンナコッタ。イチゴと赤ワインのソースをかけました。