箱根登山鉄道のモハ2形109号は、2019年4月に箱根湯本-強羅間開業100周年を記念して昭和10年から24年頃までの復刻塗装へ変更されました。ところが、同年10月の台風19号により路盤と橋梁の流出で長期間の運休を強いられました。難工事を乗り越えて9ケ月後の2020年7月23日に運行を再開しました。ようやく動き出しましたが同年10月17日に新型車両3100形「ALLEGRA」3103編成が増備。この結果、車齢66年に達する109号は3月21日に引退を迎えることとなりました。

モハ2形109号は、1927年に登場した木造車チキ2形の走行機器と新製の鋼鉄車体を組み合わせて1955年に製造されました。2月13日から前面に引退記念の方向版を掲出して運行し、20日からは車内で写真展示を行います。引退イベントは1月末時点では実施未定となっています。

【箱根湯本駅】 午前11時過ぎから運行へ入るため4番線で待機しています。

【出川鉄橋(早川橋梁)】 三色編成が名所を渡ります。

【大平台駅】 大平台駅をスイッチバックします。

【大平台駅交換】 109+108(金太郎)と104+106(青+黄)との交換。この当時は4両とも塗装は異なりました。

【大平隧道手前】 トンネルを前にして前照灯が点灯されました。

【室内プレート】 いぶし銀のプレート。さすがに66歳での現役は限界でしょうか。

【検収記録】 外装からは衰えを感じさせません。

【上大平台信号場】 3番目のスイッチバック箇所で、右奥に強羅を目指す3000形が見えます。狸や猫もやぶ蚊も出没します。

【宮ノ下駅】 モハ1形どおしの交換風景はもはや過去のものなりました。

【80‰を下る】 国内の鉄道の最大勾配80‰を下る三色編成。

【エンブレム】 19年7月に引退した103号機は日本工業大学に寄贈され、107号機は鈴廣に譲渡され「えれんなごっそCAFE107」として第二の人生を歩んでいます。109号機は残念ながら解体予定です。東急電鉄で購入していただけないでしょうか?

【エピローグ】 モハ1形はロングシート、モハ2形はクロスシートです。平日夜につき、乗客も少なく落ち着いた雰囲気です。